八幡林館
秋田県湯沢市松岡字八幡林
立地・構造
 八幡林館は作内川の右岸、南から北方向に延びた丘陵先端(標高220m 比高100m)に築かれた山城で、頂部に構築された主郭を中心にその北側に二の郭(城内最大面積の郭)を配置し、北西尾根に階段状に郭を配置した階郭式縄張りで構築されています。西側の斜面は急斜面のため、通路状の帯郭を1段巻き、緩斜面の東側斜面には2段の帯状の郭が巻かれ、下段の郭は北西尾根の5段の段郭として削平されています。八幡林館の防御は畝状竪堀の多用で、最下段の腰郭に集中的に配置されています。特に東側の腰郭には5箇所集中的に畝状空堀・竪堀が配置され横の動きを封じています。北西側の腰郭にも竪堀に隣接して畝状空堀が配置されています。主郭南側の丘陵基部は二重の堀切が穿たれ、畝状堀と隣接することで最大限の効果を出すように工夫されています。
歴史・沿革
 築城時期・築城主体・館主ともに不明。館主は小野寺氏被官の松岡氏・千葉氏・柴田氏が想定されます。
八幡林館   遠景
メモ
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形態
山城
別名
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遺構
郭・堀・畝状竪堀
場所
場所はココです
駐車場
路上駐車
訪城日
平成18(2006)年11月18日
尾根道(管理人が使用した尾根道)
管理人は北西から西側に曲折した痩尾根(写真左)を進み、主郭西側下(写真右)から直登しました。ここから急斜面を約30mほど攀じ登ることになります。
主郭西側下
最初に着いた郭です。主郭西側下の郭ですが。ここから搦手方向(南側)へ細い通路(武者走)で繋がっているようです。
主郭
東西30m×南北50m。ここが基点で北西方向に階段状に郭が削平されています。
主郭東側
高さ4−5mあります。右側は帯郭で二の郭北側までスロープ状に巻かれています。
搦手口
主郭の南側にあります。写真は二重堀切越しに見たところで、切岸は4−5mほどあり、堀切部分には土橋が架かっています。
二重堀切
搦手口を遮断する二重堀切で、西側は横堀となり主郭西側をカバーし、東側は竪堀で処理されています。
畝状空堀
館の南東端に位置し搦手の二重堀切と隣接して、3−4条の畝状竪堀が配置されています。東側下の帯郭には約200mの間に3箇所集中的に畝状堀が配置されています。
搦手方向
搦手の二重堀切から約70m進むと空堀土橋の堀切が薄く残っています。ここで城域(南側)は終わります。
主郭東側の帯郭
最大幅20mで主郭南側から、二の郭北側までカバーしています。1−2mの段差で2段になっています。
二の郭東側の腰郭
右上の帯郭の東側下に位置し、東西20m×南北35mあります。この郭は北西方向に伸び、北西尾根頂部を階段状に削平した5段の段郭の上段になります。
切岸
北西尾根段郭群の上段切岸です。4−5mの高さがあります。北西尾根の東側は急斜面で、西側斜面は二の郭下の緩斜面で、弧状の腰郭が5段配置されています。
二の郭
東西60m×南北50m(最大幅)。城内では最大規模の郭で、北側大手筋を監視する機能があったようです。
二の郭北側の腰郭
この下にさらに4段の弧状の郭が2−3mの段差で削平されています。
北西側最下段の帯郭
2m幅の帯郭(写真左)で、北側先端を掘り切った堀底を西側斜面に伸ばしています。写真だとわかりずらいですが、ここには8ー9本の畝状堀(写真右)で処理され防御ラインになっています。
竪堀
上記の畝状堀と隣接して穿たれた上辺4−5mの竪堀です。管理人はここから下山しました。降りると右の場所に着きます。
北西麓の沢です。
降りる途中は細い沢を歩かされましたが、水量が少なくて助かりました。写真右側の尾根から登る方法もあるようです。