羽 黒 山
山形県鶴岡市(旧羽黒町)羽黒町手向字手向
 「出羽三山」のひとつ「羽黒山」は古くから自然崇拝を根本とした日本固有の古神道、山岳修験の聖地として知られています。開山は六世紀末ー七世紀初期頃、崇峻天皇の第三皇子 蜂子皇子(はちこのおうじ)(別名 能除仙、能除大師、能除太子)が羽黒山頂に羽黒権現の祠を創建したことを初源と伝えられます。そして開山以降、羽黒山「神仏習合」の羽黒権現を祀る羽黒派古修験道の聖地として信仰され、明治の廃仏毀釈以降は神山として信仰を受けています。御本尊は聖観世音菩薩、御祭神は伊氐波神(いてはのかみ)稲倉御魂命(いなくらたまみのみこと)(場所はココです)
手向宿坊街 
羽黒山の門前町として古くから登拝者・修験者を受け入れる宿坊が軒を連ねています。
黄金堂 
正式名称は「羽黒山 正善院黄金堂」。源頼朝が奥州藤原氏討伐の際、戦勝祈願のため寄進したと伝えられます。
黄金堂 
昭和25(1950)年、国の重要文化財に指定。建物は桁行 五間×梁間 四間の一重の宝形造、銅板葺。
お竹大日堂 
江戸初期、庄内出身の江戸日本橋 佐久間家の奉公人、お竹さんは羽黒山伏から「大日如来」の化身と告げられます。このため 佐久間家の主人は持仏堂をつくって お竹さんを念仏に専念させました。そしてお竹さんの死去後、佐久間家の主人はお竹さんの等身大の大日如来をつくり、お竹さんの故郷 羽黒に大日堂を建立して像を安置しました。
天拝石 
随神門 
羽黒山参拝道の登口に建つ門。明治の廃仏毀釈以前は仁王門と呼ばれていました。
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須賀の滝 
羽黒山の爺杉 
五重塔 拡大します
五重塔 
羽黒山参拝道 「一の坂」の登口にある東北地方最古の五重塔。創建は平将門と伝えられ、現在の塔は慶長13(1608)年の修造。塔は高さは29m、三間五層の素木造の杮葺。昭和41(1966)年、国宝に指定。
蜂子皇子の墓所 
羽黒山頂にある羽黒山の開山 伝蜂子皇子の墓所。現在は宮内庁管理になっていて、門扉に皇室の「菊の御門」が記されています。
境内社 
山頂の境内東側には東照社、神輿舎、大雷神社、稲荷神社、大山祇神社、白山神社、八坂神社等の末社が祀られています。
東照社 
東照社は正保2(1645)年、羽黒山の天宥法印が日光東照宮から分霊勧請して創建したとされます。その後、東照社は徳川譜代の庄内藩主 酒井家の庇護を受け、現在の社殿は元禄3(1690)年、庄内藩四代藩主 忠真により造営されたもの。拝殿は桁行五間×梁間三間の正面一間向拝付。平入寄棟造の銅板葺。平成17(2005)年、鶴岡市の有形文化財に指定。
東照社「葵の御紋」
東照社 御手水 
鐘楼・大鐘 拡大します
鐘楼・大鐘 
大鐘は健治元(1275)年の記銘がある古いもので、口径168cm。昭和48(1973)年、国の重要文化財に指定。
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三神合祭殿 
「月山「」羽黒山「」湯殿山」の三神を合祭した日本有数の大社殿。現在の社殿は文政元(1818)年の再建。平成12(2000)年、国の重要文化財に指定。
ー 動画 羽黒山を歩く ー