乳 牛 館
秋田県鹿角市(旧花輪町)花輪字乳牛平、妻ノ神
立地・構造
 乳牛館は鹿角盆地の中央東部、乳牛川右岸の南西方向に張り出した丘陵先端(比高20m)に築かれた平山城です。規模は東西100m×南北280mほど、内部は堀で区画された南北の5−6郭からなると想定されますが、東北道建設等により相当 改変されています。現在 主郭に想定される平場に稲荷神社が祀られています。主郭の規模は東西40m×南北80mほど。

 築城時期・築城主体ともに不明。『鹿
角由来記』「一、血牛村、血牛六郎領知 本名阿保 館有」と記され、館主は鎌倉中期 地頭職として鹿角に入部した「鹿角四頭」 鹿角安保氏の庶流 血牛氏とされます。血牛氏の事績は不明、「安保三人衆」 柴内館主 柴内氏から派生したと推測されています。天正19(1591)年に勃発した「九戸の乱」で血牛氏は安保惣領の大里館主 大里修理親基に従って九戸左近将監政実方に加担したため没落したと伝えられます。
歴史・沿革
乳牛館 主郭に祀られる稲荷神社
メモ
「鹿角四頭」 安保氏の庶流 血牛氏の館城
形態
平山城
別名
・・・・・ 
遺構
郭(平場)・堀
場所
場所はココです
駐車場
主郭内に駐車可能
訪城日
平成19(2007)年5月23日 令和3(2021)年5月6日
乳牛館は鹿角盆地の中央部、乳牛地区東方の低丘陵に築かれた平山城です。(写真左上ー西側からの遠景 写真右上ー北西側からの近景) でっ、現在 主郭に想定される平場が残っていて、南端に稲荷神社が祀られています。(写真左ー西麓の稲荷神社鳥居 写真左下ー西側の切岸、高さ10m 写真右下ー主郭内部、規模は東西40m×南北80mほど)
(写真左上) 南端の稲荷神社
(写真右上) 東側を縦断した東北道
(写真右) 主郭北側の堀、幅25−30m
 
(写真左) 乳牛館の南東側に塞ノ神館と呼ばれる城館があったようです。
 
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