香 最 寺 の 元 亨 碑
秋田県横手市(旧平鹿町)平鹿町醍醐字明沢
 「元享碑」は旧平鹿町醍醐明沢の香最寺境内に安置される「バケ石」と呼ばれる板碑です。規模は高さ 93.9cm×幅 30.3cm×厚さ 27.2cm。材質は安山岩の自然石。もともと明沢と増田町亀田の中間にあった宝音廃寺から出土したもので、のちに香最寺境内に移されました。梵字種子は蓮台上に阿弥陀如来(キリーク)、その下部左右に観音と勢至菩薩が刻まれています。(弥陀三尊) そしてその下に銘文として「右志趣為禅性禅門 元享二(1322)壬戌三月十八日 逆修善根證大菩薩」と刻まれていて、禅性なる人物が生前供養のために建立した逆修碑とされます。昭和54(1979)年、旧平鹿町の有形文化財に指定。
「本翁山 香最寺」は文亀・永正年間(1501-20年)頃、奥州を行脚していた小田原海蔵寺の三世大州梵守(だいしゅうぼんしゅ)和尚により開山されたと伝えられます。宗派は曹洞宗(もとは金峰山権現を守護神とする真言密宗として開山)、御本尊は釈迦牟尼仏。享保9(1724)年と大正12(1923)年、火災により焼失。現在の本堂は昭和9(1934)年の再建。(場所はココです)

現地説明板の図
 元享碑
 元享碑
香最寺 山門
香最寺 本堂