松 屋 寺
大分県速見郡日出町日出
 正式名称は「康徳山 松屋寺」。宗派は曹洞宗、御本尊は千手観音。松屋寺は慶長6(1601)年、豊前国日出に入封した木下延俊が同12(1607)年、もともとあった西明寺を木下家の菩提寺として取り立て、祖母の朝日の方の法名 「康徳寺殿松屋妙貞大姉」から松屋寺に改称したとされます。木下氏は豊臣秀吉の正室 高台院おねの生家で、延俊の父がおねの長兄 家定にあたります。境内には日出木下家の墓所が設けられ、五十基以上の藩主、一族の墓石が建てられ、また本堂前に日本一と称される大蘇鉄が扶植されています。墓所は日出町の有形文化財に指定。(場所はココです)
山門 
境内 
大蘇鉄 
樹齢700年と推測される大蘇鉄で、明暦2(1656)年 二代藩主 木下俊治が府内城にあった蘇鉄を日出に持ち帰り松屋寺境内に移植したものと伝えられます。樹木の周囲は6m×高さ6.5mほど。
本堂 
本堂背後に雪舟の築庭と伝えられる庭園があるようです。(未確認)
木下家墓所 
木下家の菩提寺は日出松屋寺のほか、江戸の高輪泉岳寺がそれにあたります。このため一部の藩主は泉岳寺に葬られています。
初代 右衛門大夫延俊の五輪塔
「瑞岩院殿心甫宗得大居士」
延俊の父 肥後守家定の五輪塔
「常光院前二位茂叔浄英法印」
高台院おねの母 朝日の方の五輪塔
「康徳寺殿松屋妙貞大姉」
二代 伊賀守俊治の五輪塔
「天沢院徳岩宗高」
三代 右衛門大夫俊長の五輪塔
「桂峰院」
四代 式部少輔俊量の五輪塔
「徳音院」
五代 伊賀守俊在の五輪塔
「温厚操倹遠譲院」
六代 主税俊保の五輪塔
「竜渓院円応浄覚」
八代 式部少輔俊能の五輪塔
「心亮院殿閑清浄安」
九代 大和守俊泰の五輪塔
「霊詳院」
十一代 主計頭俊懋の五輪塔
「謙徳院」
十四代 主計頭俊方の墓碑
「賢良院」