万 吉 館
秋田県由利本荘市(旧岩城町)岩城内道川
立地・構造
 万吉館は日本海に面した内道川地区南東方の丘陵上(標高130m 比高120m)に築かれた山城で、主郭を中心に北ー西側に延びた尾根筋に郭(北郭・西郭)を敷設した連郭構造の城郭です。規模は推定 東西250m×南北280mほど、主郭は北・西側の稜線を分断し、また北郭の東側稜線を堀切で遮断して城域を独立させています。各郭は痩尾根(幅10m以内)に削平されていますが、削平状況は悪く(たぶんに自然崩落が原因だが)、郭の範囲は不明瞭になっています。万吉館は君ヶ野川河口部、日本海に沿って奔る浜街道を見下ろす高所に位置することから、君ヶ野川流域を支配した勢力の物見砦と想定されます。

 築城時期・築城主体・館主ともに不明。君ヶ野川流域を支配した在地領主 道川民部維儀により築かれたと伝わります。
歴史・沿革
万吉館 遠景
メモ
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形態
山城
別名
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遺構
郭(平場)・堀
場所
場所はココです
駐車場
サンスポーツランド岩城の駐車場借用
訪城日
平成19(2007)年1月12日
万吉館へは特に道は整備されておらず、管理人はサンスポーツランド岩城のパターゴルフ場から竹藪を突っ切り尾根道に入りました。(写真左上) でっ、その後は痩せ尾根を延々と登ることになり、途中 人一人通るのがやっとのところも数箇所あります。(写真右上) 尾根の左右は断崖です。
西郭(写真左) 独立した郭のようですが、自然崩落で遺構は消滅しています。でっ、管理人は主郭方向に進みました。(写真左下)
主郭(写真右下)
 
主郭の規模は東西20m×南北50mほど、かなり崩落していますが、南北に三段に加工されていたようです。(写真左上) また南側は自然地形を利用した堀で遮断され(写真右上)、北東側の北郭間も堀で遮断されています。(写真右) 規模は幅4−5mほど。
北郭(写真左) 東西10m×南北20mほど、主郭の北側を防御する目的で配されたようですが、ほぼ自然地形で使用されていたと思われます。
 
秋田の中世を歩く