椎 根 の 石 屋 根 倉 庫
長崎県対馬市(旧厳原町)厳原町椎根
 対馬特有の「石屋根倉庫」は対馬西海岸の椎根、上槻、久根浜、久根田舎地区でのみ確認できる板状の石で屋根を葺いた高床式の建築物です。板石で屋根を葺く習慣がいつごろから始まったのかは不明。主な用途としては米・麦等の穀物類から衣類、貴重品、什器などの収蔵と多岐にわたり、また軒下は農作物や農漁具修繕の作業場として利用されています。また椎根の石屋根倉庫は母屋から離れた場所に設置され、母屋が火災にあっても倉庫は残るように配慮されていました。石屋根を葺いている板石は頁岩(けつがん)と呼ばれる石材で、美津島町の島山から舟や牛で運ばれたもの。石の組み方は単純に大きい石の上に小さい石を積み重ねたものでつなぎは一切使われていません。また倉庫は釘を使用せずに、木と木の組み合わせのみで建築されています。なお高床にすることで大雨の浸水を防ぎ、虫除け効果もありるようです。昭和52(1977)年、県の重要有形文化財に指定。(場所はコノヘンです)
石屋根倉庫 
現在、残っている石屋根倉庫は大正期(1912-26年)に建造されたものがほとんどだそうです。
石屋根倉庫 
石屋根倉庫 
石屋根 
石屋根