田 中 館
岩手県北上市(旧和賀町)和賀町山口
立地・構造
 田中館は和賀川の右岸、鈴鴨沢川東岸の北方向に張り出した河岸段丘先端(比高25−30m)に築かれた平山城で、背後の丘陵続きを堀で断ち切り城域を区画しています。城の規模は推定 東西100m×南北230mほど。城縄張りは北から二の郭ー主郭(北側の郭)ー主郭(南側の郭)を連ねたシンプルな階郭構造で構築され、主郭・二の郭間は高さ10mの断崖、主郭(北側の郭)・主郭(南側の郭)間は幅7−8m×深さ2−3mの堀で仕切られています。規模は主郭(北側の郭)が東西70m×南北80m、主郭(南側の郭)が推定 東西90m×南北30m、二の郭が東西7
田中館 概念図
0m×南北60mほど、比較的規模の大きい平場の集合体になっています。城の規模は在地地侍の居館として比較的大きく、兵の駐屯基地のような性格も想定されます。同地は東流する和賀川が北上平野に流入する谷口に位置することから谷口を監視する機能があったものと思われ、また城の北側の瀬畑に和賀川舟運の河湊が設けられていたことから、交通の要衝を扼する機能が想定されます。

 築城時期・築城主体・館主ともに不明。和賀氏あるいは煤孫氏の支城か?
歴史・沿革
田中館 主郭南側の堀
メモ
・・・・・・・・
形態
平山城
 別名
 ・・・・・・・・
遺構
郭(平場)・土塁・堀・土橋
場所
場所はココです
駐車場
路上駐車
訪城日
平成20(2008)年10月22日
田中館は和賀川の南岸、鈴鴨沢川右岸の河岸段丘先端に築かれた平山城です。(写真左上) でっ、城へは北東麓から二の郭へ山道があります。(写真右上) 二の郭は東西70m×南北60mほど、内部は広い平場になっていて北東端に八幡社が祀られています。(写真左・左下) でっ、二の郭主郭とは高さ10mの段崖で画され、主郭(写真右下)へは北東側から坂虎口が設けられています。
主郭(写真左上) 堀で仕切られた南北の2郭からなり、このうち北側の郭の規模は東西70m×南北80mほど。内部は藪になっていますが、小祠が祀られているため、一応 ここまでは獣道があります。(写真右上) 南縁に高さ1m前後の土塁が築かれ(写真右)、南側の郭と幅7−8m×深さ2−3mの堀で分断され(写真左下)、土橋で繋がっています。(写真右下) 南側の郭は推定 東西90m×南北30mほど、南側に丘陵基部を断ち切った堀もあるようですが、藪が酷かったためパス。