八 乙 女 城
秋田県大仙市(旧中仙町)中仙長野
立地・構造
 八乙女城は玉川下流域の右岸、東方向に張り出した丘陵先端(比高70m)に築かれた平山城です。規模は東西500m×南北200mほど、城縄張りは東端から主郭ー二の郭ー三の郭を配した直線連郭構造で構築されています。規模は主郭が東西60m×南北40m、二の郭が東西100m×南北30mほど、北・南側は急峻な断崖で緩斜面部分は段郭で処理され、玉川を自然の濠と見たて外郭ラインとしています。主郭・二の郭間、二の郭・三の郭間は稜線鞍部を利用した堀で遮断されています。同地は仙北平野東部を一望に見渡すことができる高所に位置します。

 築城時期・築城主体ともに不明。もともと11世紀初期、陸奥の俘囚 安倍氏が築いた古代城柵が初源とも。戦国期、角館城主 戸沢氏配下の在地領主 八乙女氏が拠したとされる「戸沢三十五城」のひとつです。
歴史・沿革
八乙女城 主郭の虎口
メモ
「戸沢三十五城」 仙北郡の在地領主 八乙女氏の館城
形態
平山城
別名
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遺構
郭(平場)・櫓台?・堀祉
場所
場所はココです
駐車場
八乙女公園駐車場
訪城日
平成18(2006)年5月27日 平成19(2007)年11月30日
八乙女城は玉川の西岸、西から東方向に張り出した丘陵稜線に築かれた平山城です。(写真左上ー南側からの遠景) でっ、現在 城址は八乙女公園として整備され、北麓からの車道を登り切ると主郭・二の郭間の尾根鞍部に辿り着きます。(写真右上) 鞍部と主郭の高低差は10−15mほど。(写真左)
主郭(写真左下) 規模は東西60m×南北40mほど、中央に櫓台状の土壇らしきものが見られます。でっ、主郭の北東下に腰郭が1段 敷設されています。(写真右下)
(写真左上) 主郭から仙北郡北東部を望む
二の郭(写真右上) 規模は東西100m×南北30mほど、内部は公園整備され慰霊碑が祀られるなど改変を受けているようです。でっ、三の郭とは稜線鞍部を利用した堀で断ち切られています。(写真右ー車道になっています)
三の郭(写真左下・右下) 二の郭との高低差は20mほど、背後は稜線鞍部で区画され独立した平場になっていますが、削平は甘く自然地形そのものです。
秋田の中世を歩く