三 吉 山 末 館
秋田県横手市(旧雄物川町)雄物川町今宿
立地・構造
 三吉山末館は横手盆地の中央西部、雄物川に接した独立丘陵上(比高30−40m)に築かれた丘城です。規模は東西180m×南北150mほど、城縄張りは頂部を加工した主郭を中心に北ー西側に北郭、西郭を敷設したシンプルな構造になっています。規模は主郭が東西50m
三吉山末館 概念図
×南北15−20m、北郭が東西30m×南北30m、西郭が東西60m×南北30mほど、各郭ともに周囲に郭を敷設させ防御力を高めています。同地は雄物川に隣接した丘陵地を城域とし、東側に横手盆地を眺望できる高所に位置しており、軍事的な性格をもつ城砦として築かれたものと思われます。現在、館祉は三吉山公園として整備されています。

 築城時期・築城主体・館主ともに不明。「由利衆」に対する小野寺氏の番城、雄物川舟運を扼する性格があったものと思われます。
歴史・沿革
三吉山末館 主郭西側の堀切
メモ
小野寺氏の番城か?
形態
丘城
別名
・・・・・・・・・
遺構
郭(平場)・堀
場所
場所はココです
駐車場
三吉山公園の駐車場あり
訪城日
平成25(2013)年4月13日
三吉山末館は雄物川の西岸、雄物川に隣接した小高い丘陵上に築かれた丘城で(写真左上ー東側からの近景)、現在 館祉は公園整備されています。でっ、管理人は南東麓から登りました。(写真右上) 散策ルートは南側斜面を迂回するように設定され、途中の斜面に2段にわたって腰郭が敷設されています。(写真左) 規模は幅7−8mほど。
主郭(写真左下) 規模は東西50m×南北15−20mほど、西端に三吉神社が祀られています。(写真右下) 本来なら東側に横手盆地や雄物川が眺望できるはずなのですが ・・・・・。
主郭の北側は5−6m切り落として横堀で処理されています。(写真左上) ま〜〜〜、公園整備で相当 改変されており簡単に判断できませんが、往時 主郭の周囲は横堀で囲っていたのかも。
北郭(写真右上) 規模は東西30m×南北30mほど、北側に低い段で1段 腰郭を敷設させ(写真右上)、東ー北ー西側下は4−5m切り落として帯郭で処理されています。(写真左下) 帯郭の規模は幅5−8mほど。
主郭から西側に張り出した稜線は規模は小さいものの高低差のある三重堀で処理されています。(写真右下)
(写真左上) 1条目の堀切、主郭側を4−5m切り落としたもので、規模は幅4−5mほど、堀底は南側の腰郭に連続しています。
(写真右上) 最下段の堀切、規模は幅10m×深さ3−4mほど。
西郭(写真左) 城内最大の平場で規模は東西60m×南北30mほど。北東側が高くなっていて、内部は東西の2段構造になっていたようです。南側下に幅5−6mの帯郭が敷設され(写真左下)、先端は二重堀で処理されています。(写真右下) 堀の規模は幅4−5m×深さ2mほど。
秋田の中世を歩く