熊 野 神 社
秋田県仙北郡美郷町(旧六郷町)六郷字米町
 創建時期は不明。社伝によると大同2(807)年、征夷大将軍 坂上田村麻呂が国家鎮護・安寧を祈願して勧請した奥羽二十八社のひとつと伝えられます。その後、建久3(1192)年 源頼朝が源義経の慰霊のため堂内に三十二神を祭祀したと伝えられます。鎌倉中(後?)期、二階堂帯刀が地頭職として当地に下向すると、二階堂氏は代々 熊野神社を崇拝して社殿を修復し、米二石二斗、銭百貫を奉納しています。慶長7(1602)年、佐竹義宣が久保田に移封されると、義宣は熊野神社に社領として神田三十石を寄進して社殿を修復しています。その後、熊野神社は佐竹氏の代々藩主の崇拝をうけ、久保田藩十二社のひとつに選定されました。明治19(1886)年、米町大火により社殿は焼失。現在の社殿は同21(1888)年の再建。御祭神は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)伊邪那美命(いざなみのみこと)事解男命(ことさかおのみこと)速玉男命(はやたまおのみこと)(場所はココです)
鳥居 
現在、西側を通る旧羽州街道沿いに面して建てられていますが、明治の大火以前は南向きだったようです。
拝殿 
本殿 
境内社 修行院稲荷神社(山王神社)
文治年間(1185-89年)、熊野信仰が広く世間に広まった頃、創建されたと推測され、熊野三社の護符 熊野牛王符を現在に伝えています。明治初年の廃仏毀釈により廃滅。
山王神社裏 阿弥陀(キリーク)
紀年銘なし、種子梵字のみ刻んだ典型的な羽後式板碑