正 月 堂
三重県伊賀市(旧島ヶ原村)島ヶ原
 正式名称は「普門山 観菩提寺」。宗派は真言宗豊山派、御本尊は十一面観音菩薩。縁起によると創建は天平年間(729-49年)、東大寺の僧 実忠により開基されたと伝えられます。中世にはこの地の国衆 島ヶ原党の帰依を受けて繁栄しましたが、天正9(1581)年の「第二次 天正伊賀の乱」の際、織田勢の攻撃を受けて焼失しました。毎年2月11日、12日におこなわれる修正会が旧正月におこなわれるため「正月堂」と呼ばれるようになりました。なお御本尊の十一面観音菩薩は三十三年に一度しか開帳しない秘仏。本堂、楼門、十一面観音菩薩は国の重要文化財。(場所はココです)
参道 
楼門 
室町初期の和様・唐様折衷の建築物。外側左右に室町の作といわれる木造の阿像・吽像2体の金剛力士像が安置されています。
境内 
中世後期の伽藍配置図 「観菩提寺古絵図」によると、境内には本堂、楼門の他 多数の伽藍があったようですが、本堂、楼門以外の伽藍は「第二次 天正伊賀の乱」の際 織田勢の焼き討ちにあい焼失しました。
本堂 
室町初期の建築物。本堂内に御本尊の十一面観音立像、脇仏として梵天、帝釈天像が安置されています。