高　��　城 山形県天童市高擶 立地・構造 　高擶城は山形盆地の中央東部、立谷川右岸の扇状地形扇端部に築かれた平城です。城の規模は東西４２０−４４０ｍ×南北４３０−４５０ｍほど、方形郭を基本に区画された主郭・二の郭・三の郭からなる輪郭構造の館城です。規模は主郭が東西７０−８０ｍ×南北９０−１００ｍ、二の郭が東西２００−２１０ｍ×南北２００−２２０ｍ、三の郭が東西４２０−４４０ｍ×南北４３０−４５０ｍほど、各郭は濠で区画されていたと推測されます。さらに外部に外郭（四の郭）が構えられ、城下集落を含む「惣構」構造だったと推測されま 現地説明板の図 す。現在、城址は宅地化により城郭遺構は完全に消滅し存在していませんが、部分的に濠祉と思われる用水堰があるほか、道路も往時のものを踏襲したものと思われます。 　延文元(正平１１)（１３５６）年、足利幕府から「出羽按察使(羽州管領)」に任ぜられ、出羽国山形に入部した斯波式部丞兼頼の嫡子 右京大夫直家は嫡子の修理大夫満直に家督を相続させ、次男の頼直を天童に、三男の氏直を黒川に、四男の義直を高��に、五男の兼直を蟹沢に、六男の兼義を成沢に分知して庶子家をたてさせました。そして初期の高擶城は応永年間（１３９４−１４２７年）、斯波義直により築かれたとされ、その後 文明年間（１４６９−８７年）、明応年間（１４９２−１５０１年）頃に改修されたものと推測されます。永正１１（１５１４）年、伊達左京大夫稙宗が山形盆地に侵攻すると高擶氏は惣領 最上氏に与して伊達勢と対峙しましたが、最上勢は敗北を喫し 最上領は伊達氏の統治下に置かれました。同１７（１５２０）年、最上修理大夫義定が死去すると伊達稙宗は最上氏の家督相続に介入して中野義守を擁立します。しかし最上庶子家はこれに反発し、このため高擶氏は最上宗家との対立を深めました。以後、高擶氏は天童氏に与して反最上の立場をとりましたが、天正１２（１５８４）年 天童甲斐頼澄が最上出羽守義光の攻撃を受けて天童城から遁走すると、高擶氏も没落したものと思われます。その後、高擶城に宮崎内蔵丞、斎藤伊予守が城主として入城しましたが、元和８（１６２２）年の最上家改易により廃城。幕末、山形秋元藩の高擶陣屋が二の郭の西側に置かれました。 歴史・沿革 高擶城　二の郭南東隅の城址碑 メモ 最上氏の庶子家 高擶氏の館城 形態 平城 別名 ・・・・・・・・・  遺構 ・・・・・・・・・ 場所 場所はココです 駐車場 高擶公民館の駐車場借用 訪城日 平成２０（２００８）年７月１５日 現在、城址は宅地化により完全に消滅し、部分的に濠祉と思われる用水堰がある他、城郭遺構は存在しないようです。ともかく二の郭の南東隅にある案内図・説明板をたよりに歩くしかないようです。主郭周辺の道路は口状に組まれ、たぶん濠だったのでしょう。主郭の南側に大日堂がありますが、ここは二の郭だったようです。また主郭の西側に「西たて」と呼ばれる地区がありますが、ここは三の郭だったのでしょう。（写真左上ー主郭周辺 写真右上ー「西たて」 写真左ー大日堂） 二の郭の南東端 城址碑