芦 名 沢 館
秋田県鹿角市(旧十和田町)十和田山根上芦名沢
立地・構造
 芦名沢館は大湯川の支流 汁毛川の下流域、左岸の独立丘陵上(比高40−50m)に築かれた平山城で、南北に細長い丘陵頂部を加工して郭を配置しています。城の規模は推定 東西80m×南北300mほど、城縄張りは頂部を加工した主郭を中心に北・南側稜線を階段状に加工した単調な構造だったようです。主郭の規模は東西40m×南北80mほど。大手筋は南麓からのルートが想定されますが不明。現在、城址は耕作放棄地になっていて藪化が進行しています。

  築城時期は不明。『鹿角由来記』「一、芦名沢村、芦名沢太郎兵衛領知 本名奈良 館有 式部の館
芦名沢観音札所也」と記され、館主は鎌倉中期 地頭職として鹿角に入部した「鹿角四頭」 鹿角奈良氏の庶子家 芦名沢氏とされます。芦名沢の地は大湯川(奈良氏領北縁)を越えて成田氏(毛馬内氏)領に切り込んでいるため、なんらかの事情により奈良氏の領地になったものと思われます。芦名沢氏の事績は不明。
歴史・沿革
芦名沢館 遠景
メモ
「鹿角四頭」 奈良氏の庶流 芦名沢氏の館城
形態
平山城
別名
砂沢館
遺構
郭(平場)
場所
場所はココです
駐車場
路上駐車
訪城日
平成19(2007)年5月23日 平成25(2013)年5月24日
芦名沢館は汁毛川下流域の独立丘陵上に築かれた平山城です。(写真左上ー西側からの遠景 写真右上ー南東側からの遠景) でっ、城へは南麓から山道があり(写真左)、山腹部分に正一位稲荷神社が祀られています。(写真左下) でっ、山道は稲荷社の脇から東側斜面を通るように設定され(写真右下)、東側斜面はケッコウキツイ急傾斜になっています。
でっ、辿り着いた頂部が主郭になるのでしょう。(写真左上・右上) 規模は東西40m×南北80mほど、北側は藪になっていますが、南側は1m前後の低い段差で平場が広がっているようです。(写真右) ただしこちらも藪が酷く規模は不詳。
芦名神社(写真左下) 上芦名沢地区の北端に祀られる古社。馬の神様を祀っているため、堂社に多くの絵馬が奉納されているようです。境内からは南北に細長い芦名沢谷が一望にできます。(写真右下)