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明神前館は石沢川中流域の左岸、八塩山(標高 713m)から南東方向に張り出した支尾根の先端(比高30m)に築かれた平山城です。規模は東西50m×南北30mほど、西側の稜線続きを二重堀で断ち切って城域を区画した単郭構造の小砦です。本郭の規模は東西20m×南北3−5mほど、西端に土壇が築かれ、東側稜線は段郭群に加工されています。規模は小さく居住性は認められませんが、石沢川に沿った街道を見下ろす高所に位置しており |

明神前館 概念図 |
、これを監視する物見砦として取り立てられたものと思われます。なお同地は「由利十二頭」 玉米領からの街道が西馬音内小野寺領に入る谷口に位置します。
築城時期・築城主体・館主ともに不明。小野寺氏の被官層が拠していたものと思われます。 |