九 十 九 沢 館 秋田県雄勝郡羽後町上到米字九十九沢山 立地・構造 　九十九沢館は仙道谷の北部、石沢川左岸の北方向に張り出した舌状台地先端（比高１５−２０ｍ）に築かれた平山城です。規模は東西８０ｍ×南北２００ｍほど、南側の鞍部を二重堀で仕切り城域を区画しています。内部は低い段で構築された南北の六郭構造（北郭（２郭）ー主郭（２郭）ー南郭）になっていて、規模は北郭が東西１５−３０ｍ×南北９０ｍ、主郭が東西１５ｍー２５ｍ×南北４０ｍ、南郭が東西２０ｍ×南北６０ｍほど、東側斜面、南西側斜面の膨らんだ部分は郭群に加工されています。南側稜線を断ち切った二重 九十九沢館概念図 堀は幅２０ｍ×深さ３−４ｍほど、西側の緩斜面は竪堀で処理されています。大手筋は現在、山道が設けられた北西麓からのルートか？。同地は石沢川に沿って由利郡に繋がる街道を扼する要衝に位置します。 　築城時期・築城主体・館主ともに不明。小野寺氏の支配下にあった在地国衆 唐松氏の館城か？。 歴史・沿革 九十九沢館　南二重堀 メモ 「西馬音内衆」 唐松氏の館城か？ 形態 平山城 別名 ・・・・・・・・・ 遺構 郭（平場）・土塁・虎口・堀 場所 場所はココです 駐車場 路上駐車 訪城日 令和３（２０２１）年４月２６日 九十九沢館は石沢川上流域の左岸、北方向に張り出した丘陵上に築かれた平山城で南北に細長い仙道谷の北端に位置します。（写真左上ー北側からの遠景 写真右上ー東側からの遠景） でっ、館は東側を石沢川で、西側は往時 沢（湿地帯）だったと思われ 現在は堀留された池になっています。（写真左） 館へは北西側からアプローチできる山道があり（写真左下）、ここから登ると北西側の小郭を経て北郭に繋がっています。小郭の規模は東西１５ｍ×南北５ｍほど。（写真右下） 北郭（写真左上） 規模は東西１５−３０ｍ×南北９０ｍほど、内部は１ｍ弱の段差で画された南北２段構造、北下段に小社が祀られています。（写真左上ー北下段 写真右上ー南上段） なお東側斜面は４−５ｍ切り落とした帯郭で処理されています。（写真右） 主郭（写真左ー北下段 写真右下ー南上段） 稜線ピークに位置し規模は東西１５ｍー２５ｍ×南北４０ｍほど、内部は１ｍ弱の段で構築された南北の２段構造。たぶんここに館主の殿舎が構えられていたのでしょう。 （写真左上） 主郭南側の段差 南郭（写真右上） 規模は東西２０ｍ×南北６０ｍほど、西側の緩斜面は数段の郭群に加工され（写真左）、南側の鞍部は二重堀で切られています。（写真下） 堀の規模は幅２０ｍ×深さ３−４ｍほど、西側斜面に延びた堀底は巨大なナナメ竪堀になっています。 （写真左上） 内堀　 （写真右上） 外堀　 （写真右） 西ナナメ竪堀 　 ー 動画 九十九沢館を歩く ー