白 根 館
秋田県秋田市(旧雄和町)雄和石田
立地・構造
 白根館は雄物川下流域の左岸、南北に細長い独立丘陵(比高100m)に築かれた山城で、雄物川を自然の濠とし、東・西側斜面は急峻な断崖で防御されています。規模は推定 東西200m×南北500mほど、大きくは北から主郭ー二の郭ー無名郭を敷設した連郭構造で構築されています。規模は主郭が東西100m×南北70m、二の郭が東西30m×南北70mほど。大手筋は二の郭から南西方向に延びた稜線と推測され、麓からの導線は二の郭を経て主郭に繋がるルートが想定されます。主郭からは雄物川や秋田方向が一望にできることから、雄物川舟運の掌握、雄物川東岸の物見機能があったと思われます。

 築城時期・築城主体ともに不明。一説に永正年間(1504−21年)、湊安東氏が白華城の支城として築いたとも。館主は白華安東氏の家臣 白根氏と伝えられ、天正16(1588)年の安東氏の内訌(「湊騒動」)の際 白根氏が湊安東高季方に加担したため、、檜山城主 安東実季方に加担した羽川館主 羽川氏に攻略され落城したと伝えられます。
歴史・沿革
白根館 南側からの遠景
メモ
湊安東氏の支城か?
形態
山城
別名
・・・・・・・・・ 
遺構
郭(平場)・堀・土橋
場所
場所はココです
駐車場
水沢集落集会所前の駐車スペース借用
訪城日
平成17(2005)年6月13日 平成18(2006)年10月23日
白根館は雄物川西岸の丘陵上に築かれた山城です。(写真左上ー南東側からの遠景) でっ、城へは南西麓から林道が敷設され(写真右上)、林道を登り しばらく進むと進行方向右側に堀切らしきものが見えてきます。(写真左) 当然あってもおかしくない場所なのですが、自然地形なのか? 人為的なものなのか?
二の郭(写真左下) 山麓から見える鉄塔が建つ場所で、規模は東西30m×南北70mほど、鉄塔の建つ場所は整備されていますが、ほかは藪々々 ・・・・・。なお二の郭の北西側に横堀が穿たれ土橋がかけられていて、たぶんここが大手口だったのでしょう。(写真右下ー横堀)
(写真左上) 土橋
二の郭から北側稜線には しばらく遺構は見られず(写真右上)、稜線の傾斜が上がる部分に堀切?が、さらに進むと郭らしき平場が見られます。(写真右ー堀切? 写真左下ー郭?) 郭の規模は東西40m×南北50mほど。
主郭(写真右下) 規模は東西100m×南北70mほど、秋田方面・雄和方面を見渡すことができます。
主郭の北側稜線は7−8m切り落とした堀で切られ土橋がかけられています。(写真左上・右上) たぶんこのルートが白根館の搦手と思われます。
秋田の中世を歩く